高専でかかるお金†
- 高専は、高校と短大をセットにしたような教育機関であり、
5年間の一貫教育に特徴があります。
そのため、一般の高校や短大とは学費とその他かかるお金に
ある程度違いがあります。
このページでは、高専で必要な「お金」についてまとめました。
なお、金額は2023年8月時点のものです。
最新の情報については各高専のHPをご覧ください。
- 目次
授業料と学費†
高専は大きく国立・公立・私立と分かれます。
高専の大半は国立であり、私立・公立は少数派です。
それぞれで授業料は異なっています。
以下の節では、学生会費などを含まない金額を示します。
国立の場合†
公立の場合†
公立高専は全国に3校あります。
現在のところ、国立高専と授業料は同額です。
- 東京都立産業技術高専
入学金:都内在住者→42,300円・都外在住者→84,600円
検定料:12,600円
- 大阪公立大高専
入学金:84,600円
検定料:16,500円
- 神戸市立高専
入学金:神戸市在住者→28,200円・市外在住者→84,600円
検定料:16,500円
私立高専の場合†
私立高専は全国に4校あります。
同じ高専という名前ですが、国公立高専とは、
授業料が大きく異なっています。
また、諸費用(施設費など)も別に必要です。
特待生制度なども学校によってはあります。
詳しくは各高専HPをご覧ください。
- サレジオ高専(東京都)
授業料:年間500,000円
施設設備費:年間180,000円
実験実習費:年間48,000円
校費:年間45,000円
計 年間775,000円
一回きりのお金
入学金:300,000円
検定料:21,000円
- 近畿大学高専(三重県)
授業料(1~3年):年間520,000円
授業料(4・5年):年間1,084,000円
一回きりのお金
入学金:200,000円
検定料:15,000円
- 国際高専(石川県)
授業料(1・2年):年間1,824,000円
授業料(3年全員留学):年間約1,838,550円
ホームステイ費用:年間約1,626,475円
授業料(4・5年):年間1,600,000円
一回きりのお金
入学金:200,000円
検定料:15,000円
- 神山まるごと高専
授業料:年間2,000,000円
※全学生が奨学金の対象で、実質無償
一回きりのお金
入学金:230,000円
検定料:25,000円
高校無償化も使える†
- 国公私立の高専において、
高等学校等就学支援金を活用できます。
補助額は、世帯年収が590万円未満なら、
国公立で年間118,000円・私立で年間396,000円です。
世帯年収が590万円~910万円未満の場合、
国公私立を問わず年間118,000円です。
- つまり、国公立高専であれば、
1年~3年の間(4・5年は対象外)は
世帯年収が条件を満たす場合、
年間116,600円で通うことが可能です。
所得要件は以下の計算式によります。
保護者の課税所得×6%-市町村民税の調整控除の額
入学時にかかるお金†
- 高専では、一般の高校と同じように、
体操服などを入学時に揃える必要があります。
制服がある高校では制服費がかかります。
- 教材費は専門科目のテキストや、
実験実習に使う白衣・作業服・製図用品など
必要なものが多くあります。
また、関数電卓も多くの高専で必要です。
入学時に必要なものについては、
高専入学前必見!高専必需品を紹介のページをご覧ください
- 学校や学科によって必要な額は異なりますが、
北九州高専HPの例では、入学時に必要な教材費・制服費等は、
約6~7万円であると紹介されています。
寮でかかるお金†
- 高専は公立の3校を除いた全ての学校で
寮が設置されています。高専は通いづらい所も多く、
寮に入る学生の数も多くなっています。
なかには全寮制の高専もあります。
- 寮では、3食が提供されることもあり、
ある程度の費用が発生します。
以下では、国立・私立高専別に寮でかかる費用の例を
参考として示します。
しかし、高専ごとに費用は異なりますので、
詳しくは各高専HPをご覧ください。
寮の有無・寮生の数は全国の高専一覧のページをご覧ください
国立高専の例†
- 和歌山高専の月額例
宿舎費:700円(2人部屋)
光熱水道費:10,800円(年平均)
給食費:約24,500円(授業日のみ・土日祝含まず)
寮生会費:120円
1か月当たり約36,500円
- 舞鶴高専の月額例
宿舎費:700円(2人部屋)
学寮諸経費:12,800円
食費:1日920円×日数
食堂運営費:食堂営業日数×290円
寮生会費:120円
1か月20日が授業日だとした場合、
1か月当たり37,820円
私立高専の例†
- 近畿大学高専の月額例
寮費:17,000円(2人部屋・個室は倍料金)
食費:870円(朝・夕のみ)
寮会費:1000円
1か月20日が授業日だとした場合、
1か月当たり34,400円
- サレジオ高専直営寮の月額例
寄宿料:14,000円(2人部屋)
維持管理費:15,000円
食費:18,000円程度
1か月当たり43,000円程度
高専5年間の総額†
- 高専の学費総額は以下の通りです。
授業料:年間234,600円
(1~3年は年収が対象内なら年間116,600円)
教材費:年間約4万円*1
一回きりのお金
入学金:84,600円
検定料:16,500円
備品・保険代等:10万円
高専の学費5年約1,220,100円
5年間寮に通う場合、鹿児島高専資料によると、
年間37万円程度、総額約185万円が別にかかります。
高校→大学と高専どっちが得なのか†
- 大学進学を考える場合、高専は得であると
いわれる場合もあります。
- この節では、公立高校から大学に進学する場合と
国立高専から大学に編入学する場合にかかる
お金を進学先:国立大学の場合で比較してみます。
国立高専†
- 授業料:年間234,600円
(1~3年は年収が対象内なら年間116,600円)
- 入学金:84,600円
高専の学費5年計903,600円
- 国立大学授業料:年間535,800円
- 国立大学入学金:282,000円
大学の学費2年計1,353,600円
総計:2,257,200円
公立高校†
- 授業料:年間118,800円
(年収が対象内なら完全無償)
入学金:5,650円(都道府県ごとに100円程度異なる)
- 国立大学授業料:年間535,800円
- 国立大学入学金:282,000円
大学の学費2年計1,353,600円
総計:2,430,850円
- 高専からの大学編入では、公立高校からよりも
17万円程度安いことが分かりました。
想像よりも差がつきませんでしたが、
国立大学に合格するためには、高校からであれば
4割程度の生徒が予備校に通っている*2ため、
高専であれば予備校代が必要ないというのが
進学目的で高専を選ぶ場合の金銭的なメリットです。
コメント欄†