#author("2024-01-08T10:41:10+00:00","default:admin","admin") #author("2024-01-14T14:29:46+00:00","default:admin","admin") #nofollow #norelated *高専からの就職 [#v7726529] -高専では、就職の良さを売りの一つとしています。~ 石川高専を例にとると、求人倍率が約27倍と高いことや、~ 地元企業への就職の強さ((例:石川高専HP:https://www.ishikawa-nct.ac.jp/car/employment.html))などが紹介されています。~ 他にも、就職率が99%を超えることなどが推されています。~ ~ -求人倍率が全高専平均で20程度あること((国立高専機構HP:https://www.kosen-k.go.jp/about/document/outline4.html))は、~ 大学生の求人倍率が1.7程度であるのと比べて~ 大きな強みとなっています。~ ~ -目次 #contents ~ **就職の概要 [#l805ce11] -高専では、卒業生の約6割が就職、~ 残りの4割が進学を選択しています。((国立高専機構HP:https://www.kosen-k.go.jp/about/document/outline4.html))~ ~ -これは、国立高専の平均値であり、~ 卒業生の75%が進学する明石高専などもあるように、~ 各高専ごとに傾向が異なります。~ ~ &size(20){進学について知りたい方は[[高専の進学]]のページをご覧ください};~ ~ **大企業に就職できるのか? [#cc5ed73a] -高専から大企業への就職は、大学工学部などと同様に、~ 一般的な文系就職と比較して難易度が低く楽だともいわれます。~ 一方で、大学からの就職とは違う面も多々あります。~ ~ &size(20){大企業への就職事情については[[./高専から大企業に就職できる?]]のページをご覧ください};~ **就職先の例 [#ka4bd335] -長野高専機械科の例を見ると就職先は以下のようになっています。 アスザックフーズ株式会社, 航空自衛隊一般曹候補生, 国立大学法人信州大学施設系技術職員, コトヒラ工業株式会社, サントリースピリッツ株式会社, 新光電気工業株式会社, 株式会社SUBARU, セイコーエプソン株式会社, 株式会社タマディック, 株式会社ディスコ, 長野オートメーション株式会社, 長野電鉄株式会社, ファナック株式会社, 本田技研工業株式会社, 株式会社前田製作所, 丸文通商株式会社, 森永乳業株式会社, 株式会社Uホールディングス [[引用元:長野高専HP>https://www.nagano-nct.ac.jp/career/situ/02.php]]~ ~ -この高専の例では、就職先の大きな傾向として~ 地元企業(長野と社名につくところなど)が目立ちます。~ また、スバルやセイコーエプソン、ファナック、ホンダなど~ 大手企業も見られます。~ ~ -高専から就職する人は、大学からの就職者に比べると、~ 傾向として地元企業志向が強いといえます。~ これは、都市圏に立地する高専でも同様です。~ 一方で、大手企業も高専出身の人材を採用しており、~ 一定数全国規模で働こうという学生もいます。~ ~ **就職の強み [#w7f23ca5] -地元の名のある企業では、~ 高専生は50年以上前から活躍しておられ、~ 同高専出身者への安心感などから''有利に就職が可能''です。~ ゆえに、''地元での就職には強み''があります。~ ~ -また、全国規模の大企業についても、~ 「高専枠」という独自の採用枠を持っている企業が多々あり、~ そこそこの難易度の大学からでは通るのが難しい企業へも~ ○○高専から何人という枠には入れれば採用されます。~ (人気企業では学内で専攻もあるようです。)~ ~ ***採用「枠」 [#i917f78b] -高専からの就職で注意すべき点として、~ 複雑な採用枠の話があります。~ 前述のように、大企業には高専生を対象とした~ 採用枠があるのですが、このような枠では、~ 大卒者や高卒者と配属先が異なる場合があります。~ ~ -企業にもよりますが、大卒者が主な対象となる~ 「総合職」と高卒・短大卒者が対象の「技術職」というように、~ 明確に採用枠を分けていることがあります。~ この場合、総合職で入った人は将来の幹部候補として~ 活躍することを期待されますが、技術職で入った人は、~ 工場や現場での実務を中心に活躍することを期待されます。~ ~ つまり、同じ大企業に就職したとしても、~ 仕事・出世のスピードが全然違うということがあり得ます。~ 「高専枠」の場合、総合職的な役割と技術職的な役割の間となり、~ 企業によって総合職と同等か、技術職と同等という~ どちらにもなりえますので入社前によく調べることをおすすめします。~ ~ **就職活動 [#c7adc24b] -高専からの就職活動では、大きく分けて~ ''自由応募''と''学校推薦''によるものがあります。~ 学校推薦の人の割合が圧倒的に多く、~ この場合は一般の大学生とは違った就職活動になります。~ ~ -学校推薦では、企業の側から○○高専から〇名取りたいという風に~ 募集があり、学内でその企業の志望者を集めるという形です。~ この方法では、地元の企業やOBが多くいる大手企業などに、~ 大体は面接のみでいくことができます。~ ~ -推薦人数が多くないため、志望者が多い場合は成績や態度などで、~ 高専の先生に対して面接をするなどの方法で事前に選考が行われます。~ これを使う場合には、その企業の選考中は他の企業を受けることができず、~ 内定は辞退できませんので覚悟が必要です。~ ~ -''合格する確率はかなり高く''、OBがほぼ居る企業に、~ 安定していくことができるため人気の方法になっています。~ ただし、留年してしまうと内定先に迷惑をかけてしまうため、~ 就職担当の先生と2人で謝りに行く、ということもあるようです。~ ~ -自由応募の場合は、学生の側から志望する企業へ応募をしていきます。~ 志望先としては、ベンチャー企業から推薦を出していない大企業、~ 公務員も自由応募で行くことになります。~ ~ -この場合は、何社でも同時に受けることができますし、~ 内定した後は自由に会社を選ぶことができます。~ ただし、前述したように会社によって高専卒の扱いが、~ 不透明なことと、職場に高専卒の先輩が少ない場合もあり、~ 学校推薦より慎重に志望先を選ぶ必要があります。~ ~ **高専から就職活動をした感想 [#za925f00] -&size(18){''とにかく楽!''};~ 普通高校・大学からの就職では、学生が企業を探し自分で応募しますが、~ 高専では企業側が高専に学生を募集し、その中から選んで就職するという形になります。~ ~ そのため学生は引っ張りだこの状態で、就職活動で苦労した…という高専生は周りに一人もいませんでした。~ ~ -&size(18){''本当に大企業にいける!''};~ もちろん高専枠での採用になりますが、大企業への就職は可能です。~ 高専枠といっても、正社員であることは変わりないので、~ 手厚い福利厚生を受けられます。~ これが高専生の一番のメリットです。~ ~ ~ **その他の高専就職の特徴 [#h645364e] ***インターンシップ [#zbfdeae7] -インターンシップが高専生限定で行われる会社もあります。~ こういった会社では、高専卒のOBが多く積極採用を行っている~ 可能性が高いといえます。~ ~ インターンシップは、ふつう高専4年生(大学1年生相当)時~ に実施されるため、高専生限定でない企業の場合は、~ 大学3年生と混ぜられて参加することに少し抵抗があるかもしれません。~ この点では不利に思えるかもしれませんが、~ 就職後に大卒と区別せず扱ってもらえる可能性があります。~ ~ ***職種・業界 [#wba90d85] -高専からの就職では、どうしても自分の専攻に応じた~ 就職先を志望する場合が多く、各専攻の企業に関する情報はあるが、~ それ以外の業界については先生や周りを含めて情報がない、~ ということもあり得ます。~ ~ この点では、職種や業界が絞られてしまうように~ 感じられるかもしれません。しかし、大学生の就職活動を考えれば、~ 基本は自由応募ですし、みな自主的に就職先を決めています。~ 専攻にとらわれず、技術職以外の職種にも興味がある方は、~ 積極的にインターンシップ等に参加することで自分で道を開きましょう。~ ~ **高専就職の体験談 [#z7d727be] -高専出身者が多い会社には入れれば、同じ高専でなくても~ シンパシーが働いて楽しくやれる!~ ~ 一方で、高専出身が少ない会社では自己紹介から苦労し、~ 大卒で知識量も多く教養などで劣ると感じたことも多い...~ ~ -代表的な意見は↑のような感じですが、~ 「目立ちたくない」「普通でいたい」人には~ 辛いこともあるかもしれません…~ ~ しかし、決して差別されることはない~ 学歴・経歴であると私は思います。~ やりたいことが絶対的にあるわけではなかったり、~ 自分の軸が見つかっていない場合は、~ 高専から大学編入することがおすすめです。~ ~ -大学卒業であれば、周りの人と同じ経歴で~ 同じ扱いをしてもらうことができますし、~ 学歴面でも上積みが期待できます。~ 詳しくは[[高専の進学]]のページをご覧ください~ ~ **コメント欄 [#w01335cd] #pcomment